今回は、レポートの準備段階として、書式設定について扱います。

書式指定

大学でレポートを書く場合、特に理工系で実験レポートを書く場合には細かい書式を指定される場合があります。LaTeXではかなり自由にレイアウトや書式を設定することが出来きますが、初心者の人はまず必要最低限の知識を身につけると良いでしょう。

今回は、以下の書式設定を扱います。

  • 用紙,文字の大きさ
  • 文字数指定
  • 余白設定
  • ページ番号の位置
  • 図・表・式番号の付け方

ここでは”jsarticle”クラスを使っているものとします。

用紙サイズ、文字の大きさ

用紙サイズやフォント、文字の大きさは全て、ドキュメントクラスと同時に指定します。例えばA4用紙、文字が11ptの場合は以下のようにします。

\documentclass[a4paper,11pt]{jsarticle}

レポート用紙の文字数指定

LaTeXでレポートを書こうとするときに、最初に躓くのがおそらく用紙の文字数指定でしょう。
ここでは、1行あたりの文字数と1頁あたりの行数を別々に設定することで用紙の文字数を指定します。

以下では、46文字/行 で 45行/頁 と指定されたとして設定してみます。

    (1) 一行あたりの文字数
    一行あたりの横の長さである \textwidth\setlength という命令で、一文字分の横の長さ × 文字数に指定します。例えば以下のようになります。

     \setlength {\textwidth} {46zw} 

    (2)一頁あたりの行数
    基本は一行あたりの文字数と同じです。一頁あたりの行数は \textheight なので、以下のようになります。

     \setlength {\textheight} {45baselineskip} 

これら2行を両方プリアンブル部に書けばOKです。ただし、フォントサイズを11pt以上に設定していると、文書領域の一番下が用紙を飛び出て(つまり見えなって)しまいます。なので、フォントサイズを10pt以下に抑えるか、もしくは上の余白を縮めて下さい。

用紙の余白設定

LaTeXでは、全ての余白に名前が付いていて、\setlength で長さを指定できます。設定出来て良く使う長さの単位は以下の通りです。

cm センチメートル
mm ミリメートル
in インチ
pt ポイント
Q 1Q = 0.25 mm
wz 全角一文字分

また、良く設定する余白の名前は以下の図を参照してください。

余白一覧

余白一覧


例えば、上の余白を2cm減らしたいときには、以下のようにします。

\setlength{\topmargin}{-2cm}

ページ番号

ここでは、(そのページの番号) / (全体ページ数) という書式で、ページの右下に番号を入れるように指示があったとして設定してみます。この設定を利用するには、fancyhdr.styが必要なので、事前にインストールしておいて下さい。

設定は以下のようになります。

\usepackage{fancyhdr}
 \usepackage{lastpage}
 \pagestyle{fancy}
 \rhead{}
 \rfoot{\thepage{}/{}\pageref{LastPage}}
 \cfoot{}
 \renewcommand{\headrulewidth}{0pt}

図表番号・式番号の設定

初期設定では、図・表・式番号はそれぞれ、出てきた順番の番号が付くようになっています。つまり、n番目に出てきた図には” 図n “という風に番号が付きます。この設定でも問題ないという人は読み飛ばしてもらって構いません。

ここでは、よく使われる書式で、(章番号).(その章で何番目に出てきたか) という形の番号の付け方を設定してみます。

例) 第三章で、四番目に出てきた表 → 表 3.4

図表番号・式番号は既にドキュメントクラスで指定されているので、再定義コマンドである \renewcommand を使って設定します。

%章番号付き表
 \makeatletter
 \renewcommand{\thetable}{%
 \thesection.\arabic{table}}
 \@addtoreset{table}{section}
 \makeatother
 %
 %章番号付き図
 \makeatletter
 \renewcommand{\thefigure}{%
 \thesection.\arabic{figure}}
 \@addtoreset{figure}{section}
 \makeatother
 %
 %章番号付き数式
 \makeatletter
 \renewcommand{\theequation}{%
 \thesection.\arabic{equation}}
 \@addtoreset{equation}{section}
 \makeatother

ここではあまり詳しく説明しませんが、\thesection が章番号(正確には節番号です)で、\thetable \thefigure \theequation というのがそれぞれ表・図・式番号です。LaTeXは内部に表・図・式それぞれのカウンターを持っていて、出てくる度に数字を1ずつ増やしていきます。ここでは、 \renewcommand で番号を (節番号).(節で何番目に出てきたか) という書式に設定してます。そして、@addtoresetという部分で、章ごとにカウンターをリセットしています。

レポートの課題などで、図表番号や式番号の書き方を指定されている場合はこの例を参考にして、自分で設定してみてください。

参考文献

LaTeXで書式を本当に自分の思い通りに設定するのは相当に大変です。そこで、リファレンスとして奥村先生の著書、「LaTeX2ε美文書作成入門」を挙げておきます。奥村先生はjsarticle、jsbookといったドキュメントクラスを作成した方です。おそらく大抵の大学図書館には置いてあると思うので見てみてください。

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